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2012年9月20日

タチウオの反射食い

タチウオ釣りのシーズンが始まりました。銀白色に輝く細長い体は、日本刀やサーベルを連想させますが、そのイメージ通りにこの魚をサーベルと呼ぶ地方もあるのです。
 
鋭い歯で小魚に襲いかかって食べてしまう典型的なフィッシュイーターですが、意外に神経質な一面も持ちあわせていて、これが釣り人を悩ませるのです。
 
生きた小魚を襲うときは、躊躇していては逃げられてしまうので、一気に飛びつくことが多いのですが、サバやサンマの切り身、イワシなど死んだ小魚をエサにすると、なかなか一気に食べてくれません。
 
それが本当に安全に食べられるエサなのかどうか、それを厳しくチェックするかのよう何度も何度もエサにアタックして囓り取り、最後にはきれいにエサだけを食べて逃げてしまうことが多いのです。
 
こんな気難しい魚をいかにしてハリに掛けるか、これがタチウオ釣りの永遠のテーマでもあるのです。
 
テンヤ釣りでもテンビンを使ったエサ釣りでも、誘い方の基本は変わりませんね。
 
タチウオはエサを見つけて、そのエサを囓り取ろうとするときにアタリは出るのですがそれはほんとに小さくて、うっかりすると見過ごしてしまうほどです。ですから、ゆっくりリールを巻きながら誘うときや決めダナでエサを動かして誘うときも、神経を集中してアタリを見逃さないようにすることが大切です。
 

アタリを拾ったら、次はどうするか?。
 
タチウオは、一度見つけたエサには執着する性質があるので、そのエサが逃げていってしまうと思わせると、付いてきて何度でもアタックしてきます。
 
食いがいいときには、エサを追いかけるに連れてアタックの仕方が段々大胆になり、アタリも大きくなります。
 
最初のコツコツがゴツゴツになり、さらにリールを巻き続けていると、いきなりゴンと竿先が入って向こうアワセで掛かることさえあるのです。普通は、大きなアタリが出たときに思い切って掛け合わせた方がいいのですが、そのタイミングがまた難しいのですね。これがタチウオ釣りの面白さにつながっていると思いますよ。
 
このようにゆっくりリールを巻きながら誘ってやると、掛かるときはいいのですが、エサを余り追ってこず、決めダナで勝負するときはどうすればいいでしょうか。
 
竿先でエサをふわふわと動かし誘うのもいいのですが、それでも乗ってこないときがあります。こうなるとお手上げなので、思い切った技に訴えるしかないでしょう。
 
タチウオは、エサが意表を突いた動きをすると、反射的にエサに飛び付くことがあります。これを反射食いと呼んでいますが、これはタチウオに限ったことではなく、ほかの魚でもみられる現象ですが、タチウオは、より反射食いしやすい魚と言えるのではないでしょうか。
 
決めダナでエサをふわふわと動かしながら誘っているとき、急にリールをフリーにして仕掛けを1、2m落としてやるとか、反対にいきなり巻き上げてエサを追わせてみるのも効果的です。定番の動きには反応しなかったタチウオが、いきなりエサが意表を突いた動きをすると、反射的に飛びついてしまうのです。それをどの辺りで、どのタイミングでやるかは、その日のタチウオの活性の高さや、海の条件によって変わるので、いろいろ試してみて見つけるしかないでしょうね。
 
次回は、エサ取り上手なカツオの話です。