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最新攻略コラム

2017年5月11日

「磯での戯れ」・・・①

季節柄夏を迎えるに当たって、磯釣りもシーズン的には一休みと言ったところでしょうか。
 
今回からは「知るシリーズ」から趣向を変えて磯遊びについて触れてみたいと思います。
 
磯での遊びというとタイドプールが主役です。
 
タイドプールといってもルアーメーカーのことではなく、磯場にできる水たまりのことです。
 
 
岩礁海岸や干潟の潮間帯において干潮時に岩や砂泥底など、窪地に海水がたまり残されたものです。
 
様子は、周りが岩か砂で新鮮な海水が絶えず存在し、その中には様々な生物が居る様なところを指します。
 
その窪地のでき方は地殻変化によるもの、火山から流出した溶岩の動きでできたもの、海流や波によって浸食されてできたもの、亀穴と言って元々小さな穴に石のかけらが波でぐるぐる攪拌されて少しずつ穴が大きくなったものなどがあります。
 
大凡のタイドプールは長年の歳月を経てできたものがほとんどで、観察の仕方によっては海の歴史を知ることもできますし、直近の新鮮な生態系を観察することだってできます。
 
そのタイドプールの中の生物に穿行性のものがいたらその生態系によって穴の形状が変わることだってあります。
 
 
大きいものは100㎡もあるそうで、まさにプール。
 
 
磯釣りに行ってたまに見かけるサイズは5~8㎡位のもの。
 
このサイズが遊ぶにちょうどいい大きさです(私個人の意見です)。
 
ジオラマと言って町の様子や風景を1/100位でつくっていて模型の様に眺めるものがあります。
 
 
タイドプールは海の天然のジオラマで、生物が居て、海藻があって、変化に富んだ地形があって、見ているだけで楽しいものです。
 
低潮線付近のタイドプールは常に水が入れ替わって酸素が豊富で生息する生物も海の中そのものです。
 
 
そういった環境抜群のタイドプールもあれば、大きな干満の差によって生じるタイドプールもあります。
 
これらも海の水が入り若干生態系は異なるかと思いますが、絶えず海水が入れ替わる場所での生物とは異なった生物が群生し出します。
 
ヒサラ貝やムラサキイガイ、陣笠、亀の手などはずっと水につかっていなくとも生きていられるのでこれはこれで見ていて楽しいものです。
 
 
ほとんどは地上に出ていて、海上が荒れたとき水が入れ替わるようなところだってあります。

生物が存在するためにはやはり常に酸素が送り込まれていなければいけません。
 
ほとんど地上に出ているプール、水たまりは生物と言えばボーフラくらいではないでしょうか。
 
日照時間が長くなり塩分濃度が濃くなり、水(ほとんど雨水)が酸性化してくると生物が住めるような状態にはなりません。
 
ミジンコやボーフラは多少の酸性水には強いとされています。
 
 
タイドプールというのは小さな水たまりのわりに大きな生態系の見本みたいなところがあります。
 
生き物の隠れ家で有り、荒れた海面の影響を受けにくく、海流の妨げもない。
 
巨大生物もこないし、日光が届くのでミネラルと、のり系の食料が豊富にある。
 
穿行性動物(ゴカイ)のような、常に珊瑚やイソギンチャク、貝などに寄生して居るものなどは小動物魚類のえさにもなっています。
 
甲殻類もたくさん居ます。
 
 
次回はタイドプールに生息する生物について書いてみたいと思います。