初めての方へ

HOME

釣り船予約

最新攻略コラム

2017年2月16日

「知るシリーズ」・・雲(その3)

例年より約1週間遅れで関東地方、鹿児島地方に春一番がやってきましたね。
 
日の出も早くなり梅の花も開花し、しっかり春めいてきました。
 
日本全国が同時に春一番が吹かなかった理由を考えてみましょう。
 
 
当時の雲の分布図を思い返すと、北朝鮮を含む大陸側と、オホーツク海側に低気圧があります。
 
そして太平洋側には結構発達した高気圧があります。
 
上空から見て雲の流れ方向は、低気圧は左回り、高気圧は右回りなので、丁度西日本から日本海側、東北に至る範囲に寒冷前線が生じています。
 
勢力は低気圧が多い側に合って前線は寒冷前線ですが一部関東平野は高気圧の勢力が強く温暖前線となっています。
 
 
この場合非常に温かい空気が流れ込んでいくわけです。
 
気温が一気に10℃くらいはあがってしまい季節に対応する人や動物、植物は大変なのですが、こういった気象の変化が起こることで、季節感を感じるわけです。
 
上空5000Mあたりに地球の表面を流れる偏西風があります。
 
この気圧の変化を日本の東側に移動させて行くために温かい日と寒いには交互にやってくるということになります。
 
気圧の勢力がその時の地球規模の変化で日々違った空気の流れになりますが、それも日照時間の量によって暖められる空気が圧力を変えています。
 
 
前線を見極めるのが雲の存在となります。
 
雲は気温気圧の変化のあるところに生じますが冷たい空気にかぶさるようになって発生した雲は湿気を十分持っていて、冷気の強い大陸の空気にあたって雪に変わっています。
 
先日、日本海側かなりの大雪をもたらしたことはこういった勢力の強い前線によってもたらされた大量の雨雲のせいです。
 
 
春一番の後でもこういった気圧配置になるので、もう一回ぐらいは大雪の日も来るかもしれません。
 
 
こういった前線のせめぎ合いが薄らいでくると発生する雲も少なくなり、密度の少ない軽い雲になります。
 
前述の大荒れの天気の後はここのような雲に替わって空気が安定し穏やかな天気となります。
 
真冬でも小春日和と言ってなんとも穏やかな日になっていることは往々にしてあります。
 
2月12日の事だったかと思いますが、前日の大荒れの天気で鳥取、島根、福井、富山方面はかなりの大雪になりました。
 
風も強く死者も出るほどの被害でした。
 
山を越えて通過してきた風は冷たく訪れたに本州最南端の串本でも会場に14M位の波長の長い風が吹いていました。
 
風裏でないととても釣りにならない、竿を持っている手もかじかみ、鼻水は留まらず大変な日でした。
 
北風をまともに受ける海上は白く波立っており、大阪湾でもかなりの船が休船しました。
 
風に押されてポイントも定まらず、出るだけ無駄というわけです。
 
風はきついですが大きな勢力を持った雨雲は日本海側に停滞し前線だけが張り出してきました。
 
その為太平洋側には厚い雲はなく全体に明るく感じる天気でした。
 
天気予報も翌日の天気を探る上で重要な天気図からその勢力は続き、さらに気温が低下するという予報を出しました。
 
 
その為、翌日12日の釣り船はほとんどが休船。
 
我々も11日磯釣りを行って船さえ出れば12日に最終盤の太刀魚を狙いに行く予定でしたが、案の定船が出ることはありませんでした。
 
 
ところが夜が明けてみると、なんとも穏やかな状態です。
 
風は多少残っていましたが風速にして約3M程度、煙突の蒸気が斜めに傾くくらいです。
 
 
しかも雲も少なくなって青空が見えています。
 
ただ気温は底冷えの為か冷たいままでしたが、釣り船にしてみると前日の天気での予測から休船を余儀無くされたことは大変な損失のような気もします。
 
仕方ないと言えば仕方ないことですが。
 
これだけの気圧配置が一晩で移動するということはあるということです。
 
その日の日中はさらに落ち着いて本当に穏やかになりました。
 
 
しかし注意しなくてはいけないのはこの逆があるということです。
 
急激に変化して今まで穏やかだった空模様が一変して大荒れになることもあるということです。
 
にわか雨どころではすまなくなるほどの変化があるということでこちらの方がよほど恐ろしいということです。
 
天候の急変に注意して、船頭のいうことを守り装備を盤石にしてお出かけください。