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2016年11月17日

釣具の補修6「エアーポンプ」

磯釣りで生かしバッカン(ライブウェル)は、今やトーナメント以外でも普通に使われるようになりました。
 
エアーポンプは魚をキープした際にバッカンに海水を溜めて生かしておきます。
 
しかし水量が少ないためバッカンの中の海水はすぐに酸素が欠乏してしまって、魚が生きられなくなります。
 
 
そういう時にエアーポンプを使って常に海水の中に空気を送り込みます。
 
他の用途ではえび撒き釣りの餌、シラサエビを生かしておくのもエアーポンプが必要になります。
 
鮎釣りではおとり缶の中に鮎を入れて移動する際はエアーポンプを使って生かしておきます。
 
ほとんどの携帯エアーポンプは電池式のものでモーターを回してダイヤフラム(隔膜)を動かして空気を送っています。
 
電池がある限りは基本的には動き続けるものなのですが、様々な要因で電池切れでなくとも動かなくなることがあります。
 
ショートがおきることがあります。
 
海水がモーターの中に入って電気的に短絡が起こりモーターが回らなくなる。
 
スイッチが不良である場合は、スイッチは薄い銅板がふれたり外れたりするもので、海水などで腐食して緑青がついてみたり、スイッチの稼働箇所が塩で動かなくなるといったことがあります。
 
次にダイヤフラムの亀裂:ゴムの材質で出来ていますが長時間運転、あるいは海水に触れることで劣化をおこし亀裂が出来て空気漏れをすることがあります。
 
またダイヤフラムを動かしているクランクと呼ばれる長穴になった部品が摩耗して空回りをすることもあります。
 
これはデルリンという樹脂でできているのでなめらかで結構長持ちしますがやはり疲労は起きてしまいます。
 
同じ材質で出来ているギアはモーターの軸に圧入で嵌めてあるだけなので次第に甘くなっていきます。
 
エアポンプのケースの周囲はゴムが貼ってあり一応防水の機能は有りますが、小さなビス1本で止められているため、完全に隙間なくパッキンがきいているとは思いにくく、やはり、釣りに行く前にたとえ水がかかっても濡れない工面をしていくことが大切です。
 
ケーシングの合せ目にテープを巻き、ビニール袋の差し入れ口が下になるように入れて密封しておきます。
 
最低でもここまではやっておいたがいいです。
 
もし中に水が入ったと思われるときは電池を取り出し完全に乾かしてください。
 
濡れた状態で電池を入れ続けると漏電して電池内部のマンガンなどが析出してしまうことがあります。
 
それ以前に漏電ですぐに電池はなくなり動かなくなります。
 
 
長時間使っていて動いているけど空気が出ない、あるいは圧力が立たない場合は補修で治ることがあります。
 
ポンプのチューブが長いときや水量が多いときに空気が止まってしまうのは圧力がないためです。
 
ダイヤフラムの亀裂か空気出し口の目詰まり、チューブの内径が細いなどが考えられます。
 
一般的には70センチも長かったら空気は出てきません。
 
またエアの出口から水面までの高さが25センチを超えるとエアの出方は悪くなります。
 
チューブは短くして使用してください。
 
動かない原因が電池にあると思っておられる方は多いのですが決して電池の量の問題でなく使用条件が限界を超えた時などです。
 
 
ギアやクランクの遊びはモーターの軸をアルコールできれいに拭きとり十分乾かして瞬間接着剤で止めます。
 
クランクが樹脂通しで個々は逆にスムーズに動かなくてはいけないのでシリコン系の潤滑剤を少量塗布します。
 
鉱物系のものでは樹脂を侵してしまうものがあります。
 
ダイヤフラムの亀裂を見つけることができればゴム系の接着剤で捕集はできますが、買い替えたほうがいいでしょう。
 
 
電池の接触面などがさびて、接点が浮いてしまっているときはペーパーで錆を落としてください。
 
このように簡単な補修で済むこともありますが、まずは濡らさないように心がけることが最も大事です。
 
釣りから帰ったら、電池を外して、汚れをふき取り十分乾かして保管してください。
 
電池の付けっぱなしは良くありません。
 
まめに整備をしながら使ってください。