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2015年6月18日

誘うべきか、誘わざるべきか?

日本海や紀伊半島で漁師がクロアジと呼んでいる沖合回遊型のマアジが釣れ始めました。

漁師の呼び名は背が黒いところから生まれたようですが、釣り人はなぜか鬼アジと呼んでいます。
 
姿形は普通のマアジと変わらず、鬼のような形相をしているわけではないので、なぜこんな呼び名が生まれたのか不思議です。
 
 
ただ、黄アジとかメクリと呼ばれる瀬付きのアジに比べて飛びきり大型(50cm級)になるので、鬼の字が冠されたのかも知れませんね。

鬼アジは、沖合回遊型なので沖合にある魚礁によく付きますが、かけ上がりがある海底近くにも群れになって居つくことがあります。
 
こういう群れになったものを船を流しながら狙うのですが、いい条件のときに当たると、一度に2匹、3匹と仕掛けに掛かることがあります。

それは嬉しい出来事なのですが、皆さんよくご存じのようにアジは口の周りが非常に弱い魚です。
 
そんな魚が何匹も掛かってお互いに引っ張り合いをすると、巻き上げる途中で口が切れてバレてしまいます。
 
 
口の周りが弱いといっても、それは左右にあるカンヌキの付近だけで、上アゴや下アゴに掛かるとバラシは半減します。
 
これはカンヌキ付近よりも身が硬いからです。
 
それならば上アゴや下アゴにハリが掛かるような操作ができればいいのですが、そんなことは不可能に近いですね。
 
 
アジのようにエサを食った後、反転したりして走る魚は口の中でハリが滑って必然的にカンヌキ付近にハリが掛かってしまうのです。
 
だからバラシが多いのですね。
 
 
そこで、少しでもバラシを少なくするために、普段より一回り大きめの太軸のハリを使うことですね。
 
ハリ軸が太い方がバレやすいように思いますが、実は逆なんです。
 
細い方が掛かったところの穴が広がってバレやすいのです。
 
また、掛けた魚を取り込むときは、魚の大小にかかわらず必ずタモを使って取り込むことです。
 
これが一番の安全策ですね。
 

さて、鬼アジを食わせるためにはどうすればいいでしょうか。まず一番は、オモリで底を引きずらないことです。
 
オモりを引きずると不思議に食わないですね。
 
ですから、底を取ったら直ぐに40~50cm底を切ってアタリを待ちます。
 
 
海底が駈けあがっている場所では、底取りをこまめに繰り返し浅くなっていくぶん仕掛けを巻き上げていくようにします。
 
 
底取りが終わったら竿を水平に構えてアタリを待ちます。
 
このときエサを動かした方が食いがいいと考えて、誘いを掛ける人がいますが、鬼アジはあまり誘いの効果がないようですね。
 
 
下手に誘って無闇にエサを動かすより、自然のままに竿を水平に構えてアタリを待つ方がよく釣れるのです。
 
鬼アジは、誘いによってエサが大きく動くアクションが気に入らないのかも知れません。