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2015年5月7日

深海の紅魚アコウダイを釣ろう

釣り仲間から和歌山県の白浜沖にあるラングイと呼ばれるポイントで釣って来たというアコウダイを頂いた。
 
アコウダイは、カサゴ目フサカサゴ科の魚で、太平洋岸の東北地方以南、三重県から和歌山県沖に生息しており、普段は水深300~800mの深海に生息しているが、春から初夏の季節に水深300~400mの場所まで上ってきて産卵する。
 
この乗っ込みのシーズンが釣りのシーズンでもある訳だ。

白浜沖にあるラングイは、水深が300~500mなので、アコウダイの乗っ込みのシーズンに狙うにはうってつけの場所に当たるわけだ。
 
大陸棚の外、水深300m以上の深海が釣りの舞台になるため、道具もそれなりのものを用意しなければならないし、釣りのルールも色々あって少しマニアックな釣りではあるが、最近はレンタルタックルを用意してある船宿が増えたので、一度、経験しておくのも悪くはない。
 
それに、釣れる魚がデカイ上に美味しいから、この味を覚えてしまうと病みつきになる可能性が高い。
 
アコウダイは、岩礁帯のかけ上がりやフラットな砂礫帯に群れを作り、ハダカイワシやイカ類を主食にしている。
 
基本的には、底近くにいる魚だから、胴突き5、6本バリの胴突き仕掛けを使いオモリでトントンと底を叩くような釣り方が理想的である。
 
ただ、釣る場所が深いだけに、釣り人それぞれが勝手に仕掛けの上げ下ろしをすると、間違いなくお祭りをしてしまう。
 
だから、仕掛けの上げ下ろしは、必ず船長の指示に従うのがルールだ。

仕掛けの投入は、その日の潮を見てミヨシ(舳先)かトモのどちらかから順番に投入、仕掛けが扇形に入るよう船長が指示してくれる。
 
このときトラブルが起きて投入が遅れたら、船長は待ってくれず次の人に投入させるので、1回休みになる。
 
1日に4、5回しか仕掛けを下ろせない釣りなので、1回休みはかなりの痛手。
 
トラブルを起こさないよう万全の体勢で投入を待つようにする。
 
船長が水深を教えてくれるので、リールのカウンターで深さを確認しながら仕掛けを下ろし、上手に底立ちを取ることだ。
 
オモリが底へ着いたら一瞬糸フケが出来るが、これを見逃すと潮に押されてどんどん道糸が出ていき底が分からなくなる。
 
500m近くある深海でも魚が食うとはっきりしたアタリが出る。
 
モゾモゾッとしたアタリはアナゴ類が多く、竿先を揺するような激しいアタリのときは、クロシビカマスや深海サメのことが多い。
 
アコウダイのアタリは、鋭く断続的に強い引き込みがあり、巻き上げている道糸が残り100mを切るあたりで斜めに張り出したら、魚が浮いてきている証拠だから、まず、本命だと思って間違いない。
 
やがて、真紅の魚が水面にぽっかり浮んだら、釣り人の勝利だ。
 
目が飛び出し、お腹がふくらんだ魚は、二度と沈むことはないので、ゆっくり取り込めばよい。