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2014年7月3日

フロロカーボン

磯釣りのハリスはほとんどがフロロカーボンです。
 
フロロカーボンとは一体どんな品物なのでしょう。
 
 
原材料名でフロロカーボンという表記の仕方が一般的ですが実は『ポリフッ化ビニリデン』です。
 
フッ素共重合体です。
 

特徴は耐薬品性が高く比重が重く引っ張り強度が強いということですが魚釣りの場合の引っ張り強度というのはむしろショックに強いナイロン…つまり伸縮性の大きいナイロンの方が強いとも言えます。
 
 
では根ズレという見方をした時はどうか・・・
 
これも擦れ会う対象物によって差が生じますが断面積が同じ糸ならコスレに対しても同じような結果になります。
 
ナイロンでもフロロでも摩擦にはそんなに強いものではありません。
 
 
ではなぜ磯釣りのハリスに用いられることが多いかというと、直進性と比重です。
 
いずれも仕掛けのなじみに関係してきます。
 
発水性に関してはそういった薬剤を使わない限りナイロンもフロロも同じような結果になります。
 
しかし親水性で見るとナイロンの方が高く分解していく速度はナイロンの方がよほど速いと思われます。
 
フロロカーボンは逆に劣化しにくいということになります。
 
直進性があるということはつまりしなやかではないということです。
 
ということは癖がつきやすいのはフロロカーボンの方になります。
 
フロロカーボンをスピニングリールに巻くとヨレの掛かりが多くなります。
 
そう言った理由からハリスに適しているということになります。
 
 
釣りをしていてフロロカーボンの耐薬品性の威力は発揮しているのかどうかに関して述べてみます。
 
海釣りでハリスを使っていたら白濁して『塩分に犯された』などという表現でハリスのデメリットを耳にしたことがあります。
 
実際はポリフッ化ビニリデンですから、多少の塩分にはびくともしないはずです。
 
塩分というより海水には様々な物質が溶け込んでいるのでそれらの物質が溶剤になるかどうかです。
 
ハリスが溶けてくれる生分解タイプならあり得る話ですが、見る見るうちに分解が起こるようではおそらく使い物になりません。
 
『海水の塩分で犯され』他のではなく、摩擦や引っ張りによって組織が傷ついたことによって白く見えだすのです。
 
磯釣りは手袋をしていますので仕掛けを回収する時ハリスを手袋の中でよく滑らせます。

手がえしよく釣りをされる方ほど傷も多くなり早めに交換するということになります。
 
あるいは大型魚をかけて相当な引っ張り合いをしたとか、根掛かりをしてしまって切れるまで引っ張ってしまった等の時は、白濁してしまいます。
 
組織が壊れるほど引っ張ったわけですから強度は格段に低下しています。
 
白くなった糸では魚に見つかり易く口を使ってくれない・・と思う方もいるでしょうけど、おそらく色はそんなに影響はないとおもわれます。
 
人の主観が入っているためです。
 
実際はコスレ傷や組織破壊の白濁は強度が落ちたという点で釣果に影響は出るとは思いますのでこまめに効果した方が良いということになります。
 
釣りに耐薬品性はあまり関係がないということになります。
 
 
前述のようになかなか分解されない糸なのでハリスの交換した分は必ず持ち帰って海を汚さないようにしましょう。