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2014年5月1日

カモフラージュ

カモフラージュ(カムフラージュともいいます)はフランス語で、周囲の風景に溶け込むことにより、敵の目を欺き発見されないようにする方法のことです。
 
戦争に使われる戦車や戦艦、航空機や兵器などでもお馴染みで迷彩を施したものがカモフラージュですね。
 
ところが魚の世界にも実に見事なカムフラージュをするものがいます。
 
たとえば、海底の砂の色と同調し、ときには砂の中に潜り込んだりしてエサにする小魚や敵を欺いたりするカレイやヒラメなども、海底の魔術師と呼びたくなるほど見事なカムフラージュを見せてくれます。
 
また、カレイやヒラメなどの底棲魚ではなくて、広い大海原を自由に泳ぎ回るブリやカンパチ、ヒラマサなど青物と呼ばれる魚たちも魔術師並のカモフラージュを見せてくれます。
 
これらの魚に共通しているのは、泳ぐスピードが速くて、背が青く腹が白いことですね。

もともと青物という呼び名は背が青いために生まれたものなんですが、では、なぜ背が青いのでしょうか?。
 
いずれの魚も成魚になると1mを超える大魚になるのですから、ほかの魚から襲われる心配はあまりないのですが、稚魚や幼魚の時代はそうではありません。
 
特に稚魚の間は流れ藻などについて水面近くを泳ぎ回るため海鳥などに襲われやすいのです。
 
これを防ぐために上から見たとき自分の姿が水の中に溶け込めるよう深いグリーンの海の色とそっくりにしているのです。
 
では、背側は緑なのに腹側はなぜ白いのでしょうか?。
 
これはダイビングやシュノーケリングをしている人ならよくご存じだと思いますが、海に潜ったとき水面を仰ぎ見ると、色が消え水面近くが白く輝いていることに気付くと思います。
 
これも背の青と同じで、腹側を白くして水面近くの水色と同化し、下から見上げたときに分かりにくくするためのカムフラージュっをしているのです。
 
カレイやヒラメが周りの海底の色にあわせて色を変えるのは、エサを襲うための知恵でもあるのですが、自分自身が襲われないための工夫でもあるのです。
 
海の中は、昔も今も弱肉強食の世界、自分の身が守れないことには生きていけないのです。
 
だから、カモフラージュすることも大切な護身術のひとつなんですね。