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2013年10月3日

磯の夜釣り

皆さんは夜釣りってやったことはありますか。しかも磯の夜釣りです。
 
九州地方は当たり前。紀伊半島でも四国でも夜通しやる釣りは滅多にありません。
 
紀伊半島や四国では『半夜(ハンヤ)釣り』と言います。半夜の釣りは午後一時ころ出船し日没までやるところです。
 
こういった時間帯を分けずにつらせてくれるところもあります。地元の漁協との兼ね合いで決めているところも多いです。
 
九州の釣りの代表的な時間帯は、釣り場に深夜に到着してその日の昼に磯上がりするような半日の釣りをやるところや、夕方から出船日暮れの時間帯から釣りを開始して翌日の朝まず目をやって寄港するところなどもあります。
 
二つの潮を釣ると言うのが基本パターンです。
 
何しろ九州での釣りはタフです。
 
たとえば男女群島などに行く場合、一番主流となっている港が平戸港から出る渡船と、長崎の畔刈(あぜかり)港から出る渡船がありますが、男女群島に深夜2時くらいに就けるとすると出船が12時ころになります。
 
そのままその日の朝、昼、夕方、その夜、翌朝、までを1泊の釣りと言っています。磯で寝るためシュラフやテントなど持って行きますので相当な荷物になります。
 
余談ですが、男女群島に行った時の苦い(辛い)経験がいくつかありますが、こういった時間帯に普通に釣りが出きればいいですが、全くできなかったことも何回かあって、その一つに、低気圧の急な接近に出会ったことがあります。
 
釣り場に夜中に到着した時は特に何ともなく、北西の季節風が吹いてくるだろうと言うことで予め風裏となるような場所に行ったつもりでした。
 
しかし恐ろしい位の風で、その風が回り込み磯の陰とは言え全く陰の意味をなしてなく、推測ですが約20mを越える風がずっと吹き荒れました。
 
その風は冷たく、雪や波しぶきの凍ったものかわかりませんが、雹が叩きつけるほどの感じがします、凄まじいという表現になります。
 
立って居られない状況だし、体温は奪われるし、本当に身の危険を感じました。
 
友人をまず体がハマりそうな隙間に押し込んで、後は自分の道具や友人の道具を少しずつ運びロープでハーケンを打って縛ったりしました。
 
その間は体を動かしたのでややぬくもりましたが、束の間。歯がカチカチなるほどの震えが襲ってきます。
 
時折波長の長い風に玉網の柄が伸びたりしてすごいことになりました。
 
自分は体を固めてうずくまり夜が明けるまでとにかくじっと耐えていました。朝6時ころ夜が明けるのですが、とにかくもうほんと帰りたかったです。
 
しかし一度も竿を出してなく、迎えの船はきっと昼の10時回ってから・・・風速が緩んだところで竿を出しました。
 
時折突風は来ます。仕掛けを付く際にパーツケースを開けたとたん中身のガン玉等が飛んで行きました。オキアミが半分凍りかけていたのでナイフで削りながらやりました。
 
背中からの風なので遠くの潮目にも簡単に撒き餌も仕掛けも飛んでいきます。(これだけは有難かった。)
 
仕掛けはすぐになじんで、少し流れたかと思うと、一気に竿をひったくって行く強烈なアタリ、竿も立てる間もなくばらしてしまいました。
 
これがやはり男女群島の力。天気が良ければ夜のうちからこんな大物と渡り合えるのです。そのあたりが魅力で、大勢の人が通うのです。
 
話はそれましたが、夜釣りはまず餌取りが居ないので来れば大物という感じがあります。
 
仕掛けが太くなりますし、竿も日中のものより更に強靭なものになります。玉網も一応使いますが、磯に豪快にぶりあげることも多く、とにかく昼間にはないだいご味があります。
 
磯の夜釣りで狙う代表的な魚種は、メジナ、真鯛、イサキ、が主な釣りものになります。
 
次回は夜釣りで使うウキや道具などについて解説をしたいと思います。