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最新攻略コラム

2013年9月19日

二枚潮は攻略できる?

沖を流れる潮は、複雑怪奇です。
 
風、水温、地形、天気など様々な要素が潮の流れを複雑にします。
 
昨日まで速い上り潮が続いていたのに、翌日、突然、潮が止まったあと下り潮に変わってしまうことも珍しくありません。
 
百戦錬磨の漁師でさえ、そのことを予測するのが難しいといわれています。これは、潮を動かすメカニズムが余りにも複雑で、多岐に渡るせいではないでしょうか。
 
上り潮、下り潮は、速すぎても遅すぎても釣りに影響を及ぼすことがありますが、そんなときは、それなりに対処する方法があります。ところがもっとやっかいなのが二枚潮ですね。
 
二枚潮は、風など影響も受けますが、これが起きる主な要因は海の上層と底層との海水の温度差によって引き起こされることが多いのです。
 
二枚潮になると、底潮は上っているのに上潮はその反対の下り潮で流れる方向が真逆であるだけでなく、流れる速さも違うことがあります。こうなるとお手上げですね。いくら道糸を出してもどんどん出て行くばかりで、底が取れなくなります。
 
で、挙げ句の果てに仕掛けを上げてみたら周りの釣り人をたくさん巻き込んでお祭り、ということも珍しくありません。
 
こういうひどい二枚潮を攻略する方法はあるのでしょうか。

あるといえば、ある。ないといえば、ない。と実に曖昧模糊とした答ですが、そんな風にしか答えられないのです。
 
たとえば二枚潮でも底を取る方法はあります。その方法とは、仕掛けを入れたら常にスプールの回転とか道糸の出方を見ておき、ほんの一瞬だけスプールの回転が落ちたとか、道糸の出が止まって糸フケが出来た、この一瞬を見逃さないことです。
 
二枚潮がひどいときほど、その変化は一瞬ですから、それを見逃すと道糸は際限なく出ていき底が取れなくなります。二枚潮のときは、とにかく神経を集中して道糸の動きを見ておく、それしか底を取る方法はありません。また、
 
一瞬の変化を見逃して、底が取れずに道糸が際限なく出ていうときは、面倒がらずにもう一度仕掛けを上げ、落とし直して下さい。それが一番、手っ取り早い方法です。
 
本当に二枚潮を攻略する方法があるのかないのか、非常にあいまいな言い方をしましたが、仮に先に挙げた方法で底が取れたとしても、それでお目当ての魚が釣れるのかどうかが分からないからです。
 
二枚潮は、上潮と底潮の流れ方が違うために、道糸のフケが非常に大きくなっていますね。極端な場合は、道糸がS字状になって大きな糸フケが出来ているわけです。道糸がこんな状態の中で仮に底近くにある餌に魚が食いついたとしても、そのアタリが素直に竿先に出るでしょうか。

答は、ノーですよね。道糸のフケが余りにも大きすぎるために、魚の動きが正確に竿先に伝わらないのです。だから魚が食っていても気付かないことだってあるのです。だから魚が釣れても、それは釣った魚ではなく釣れた魚になってしまうのです。
 
これでは二枚潮を攻略したとは言えないですよね。だから、答があいまいになってしまったのです。緩い二枚潮なら底さえ取れたら釣りはできますが、ひどい二枚潮のときは、潔く釣りを諦めた方がよさそうですね。