<コンディション(フィールド)>
堰堤工事の関係から水位をあげることができず、大会当日もマイナス8メートルと言う今までにない厳しいコンディションとなりました。特に、大会開催1週間前は水の濁りも感じられ、釣果的にも下降気味でした。
しかし、幸運にも5日位前から湖に流れ込む入水量がアップし俄然活性が高まりました。水色も回復し、釣果も50~60キロと爆発的な数字が記録され、ポイント差も少なく釣果が安定していることに主催者および大会スタッフは今大会の手応えを感じていました。
終日小雨で時おり曇りという梅雨の独特な日並みでしたが、参加者は抽選の出船順にポイントを目指します。また、70歳以上の高齢の参加者は優先出船で極力安全を確保しました。
6時30分、競技開始のホーンが全湖に響き渡り第7回野釣りで一本勝負はスタートしました。各自が自分でポイントを選択し、竿の長さ、タナ、エサを決めて上位入賞を目指します。
予想通りにスタート直後から順調に釣れ始まり、特徴的だったのは「浅ダナの宙釣り」「チョーチン釣り」そして「底釣り」とどんな釣り方でも釣れ始まったことでした。
そして、9時位にはフラシを交換する選手も見られ、魚影の濃さが感じられました。今回、実参加者数は87名となり、定員より大幅に少なくなり、また各ワンドの中にも選手が入り込み、結果的に本湖は一番釣りやすい間隔で舟が並んだのも好釣果の要因となりました。
最終13時30分に終了のホーンが鳴らされ第7回野釣りで一本勝負はいよいよ検量を迎えます。へらの保護のため、10名の検量係が全ての参加者をまわり検量します。そしてその結果、一の沢中央ロープに入った石田氏が100枚を釣り上げ見事大会を制しました。
<シマノ・へらインストラクター 伊藤さとしのチェック>
前日から現地入りして湖を1周してみました。1週間前の状況とは異なり水色は良く、釣れて来るへらの魚体も素晴らしい状況でした。
ポイント的にはやはり水通しの良い所がセオリーになりますが、最奥の金井土手付近のアワズケの量は半端じゃなく、ここで1発勝負する選手が出るか?という興味も湧きました。
ワンドの中に入ると浅いタナよりもチョーチン(3メートルから3.6メートル)釣りや底釣りが良いことに気がつきました。恐らく表層の水温が安定していないため、タナが深くなっているのだと感じました。明日、選手がこのことに早く気がつけば、チョーチン釣りで爆釣の予感もしました。
混雑度を嫌ってワンドに入るか?それともセオリー通りに水通しの良い本湖で釣るか?またまた1発勝負で誰も入らないポイントに賭けるか?ポイント選択に迷う、これも野釣りの面白さなのです。
当日は出船順の早い選手が比較的ワンド内に入る展開になりました。そして、本命ポイントの「水神」が真っ先に埋まり、広域に広がって行きました。しかし、驚いたことに舟付け間隔がほぼ均等で、これならいい感じで釣れる!と感じました。その予想通りに開始直後からガンガン竿が立ち、好釣果に恵まれました。
そんな中でも優勝者の釣りは速いテンポでエサを打ち、積極的に合わせて数を釣るというパターンでした。特に9時頃は入れパク状態でこの時間帯に一気に釣り込んだことが勝因と思えました。「数を打って、数を釣れ!」まさにこの釣りが第7回大会を制する結果となりました。