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2012年6月28日

魚はなぜ光に集まるのだろう?

誰が思いついたのか分からないケースが多いのでしょうが、船からスルメイカを釣るときに必ず使われるのが水中ライトですね。
 
同じ船釣りでもヤリイカやケンサキイカを夜釣りで狙うときは、光量の大きな集魚灯を点灯して海面を照らしながら釣りますが、仕掛けに水中ライトを付けて釣ることはありません。この集魚灯はもちろんスルメイカを釣るときにも使われ、集魚灯+水中ライトの組み合わせになりますね。また、最近ブームになりつつある陸っぱりのスルメイカ釣りでも、仕掛けに蛍光色のケミカルライトを付けるのが流行っているようです。

これら一連のことから考えられるのは、スルメイカは光が好きということですね。どうしてなんでしょうか、スルメイカだけ特に光を好むのはなぜなんでしょう?。
 

そこで、素朴な質問です。
 
「魚や海にすむ軟体動物は、光を好むのでしょうか?」
 
この答は、当たらずといえども遠からずで、光を好む魚もいれば、嫌う魚もいるようです。たとえばライトなどの光を極端に嫌うクロダイなども、その一例でしょう。沿岸部の浅い海にすむクロダイなどは、人や外敵と接する機会が多く、次第に警戒心が強くなっていったといわれています。ですから光に対する反応にも敏感なんですね。陸っぱりで夜釣りをするときは、タバコの火でも用心した方がいいと言われるぐらいです。
 
一般的に魚の目は、暗い環境に適応しており、活動しているときは、瞳孔が全開した状態になっているそうです。
 
これは陸上より海の中の方が暗いせいでしょうね。だから人間よりも光には敏感なはずです。そんな魚の中で特に光を好むと言われるのが、イカやアジ、サンマやタチウオ、サヨリなどです。
 
これらの魚は、なぜ光に集まるのでしょうか?。それは、光りそのものを好むのではなく、食物連鎖によるものです。
 
集魚灯を付けると、まずプランクトンが集まり、次ぎにそのプランクトンを食べるためにイワシや小アジなどの小魚が寄ってきます。その寄ってきた小魚を食べにさらに大きな魚食魚、ブリの若魚であるハマチなどが集まってくるのです。
 
だから、光そのものが好きなのではなくて、光が当たる場所にエサになる生き物が集まってくるので、それを食べにいろんな魚が寄って来るわけです。
 
陸っぱりで夜釣りをするとき、集魚灯で海面を照らしたら必ず明暗の境、つまり、光の中心の明るいところより、その周りの暗い部分を釣れといわれますね。
 
これはなぜでしょうか?。答は先に書いた海の暗さに関係があります。魚の目は暗い場所に順応しているため、集魚灯の光の中心は眩しすぎてダメなのです。より早く目が慣れる明暗の境目、光の中心よりその周りの薄暗い部分に魚が集まるのです。
 
次ぎに同じ光でも魚が好む色と好まない色があるのでしょうか?。タチウオ釣りに使われるケミカルライトの場合、緑色の蛍光色と赤いケミカルライトを好んで使う人もいるようです。タチウオはいったい、どちらの色が好きなのでしょうか?。

これは、魚類学者の研究によるものですが海の魚は一般的に青や緑の色を好み、赤い色は嫌うと言われています。
 
青や緑が好まれるのは、一説にはプランクトンが発する蛍光色の多くが緑色であるからだと言われています。そして、赤い色は嫌われるというより、より早く吸収されてしまうために、水深10m以上のところでは、赤い色はほとんど見えなくなります。
 
これを逆説的にとらえてみると、水深10mより浅い場所では、ブルー一色の世界で赤い色はより目立つことになり、魚に警戒されるのではないでしょうか。
 
次回は、苦潮とは?を考えてみたいと思います。