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2015年3月26日

花見ガレイ

産卵を終えて沖へと遠ざかっていたカレイが、再び接岸してくるのを釣り人は戻りガレイとか花見ガレイと呼ぶ。
 
戻りガレイはその通りだが、花見ガレイというのは、その時期がちょうど桜が咲くころと重なるためである。
 
産卵直後はすっかり痩せて身も薄くなっていたが、花見ガレイのシーズンには再び食欲を回復し、身も厚くなって釣りごろ食べごろになっているのである。

形がよく似ているせいかカレイとヒラメは混同されることが多い。
 
北九州でヒラメのことを大口カレイと呼ぶし、瀬戸内でデビラとかデビラガレイと呼ぶのは、ヒラメの仲間のガンゾウビラメだ。
 
呼び名で面白いのは、北の海や日本海側に多いババガレイ。
 
ババとは老婆のことだが、奇しくも英名がOld woman flo-under(語意は日本と同じババガレイ)とはとても偶然とは思えない。
 
 
ちなみにフローアンダーとはカレイ類のことで、よくフランス料理の食材にされるシタビラメは、ソール(靴底)とかソールフィッシュと呼ばれる。
 
さて、関西で釣りの対象になっている代表的なカレイは、マコガレイとイシガレイだ。
 
マコガレイはアマテとかアマテガレイと呼ばれるがこれは身の甘さから生まれた呼び名、口が小さいのでクチボソととも呼ばれる。
 
が、一躍マコガレイの評価を高めたのは大分県の別府湾に面した日出(ひじ)の城下ガレイだ。
 
かつて日出には木下藩の城があって、その城の下でよく取れため城下ガレイと呼ばれるようになったが、ここのマコガレイが特にうまいのは、海底から湧水が出ていて他の海域に比べプランクトンが豊富でカレイもよく育つためだといわれる。
 
マコガレイの旬は冬だが、この城下ガレイは産卵を終えて太り始める4月下旬から6月ごろが一番うまいといわれる。
 
 
イシガレイは、イシモチとも呼ばれるように背側に硬い石状の突起が並ぶのが特徴。
 
マコガレイより大型になるが、とれた場所によって独特の臭気がするものがある。
 
マコもイシガレイも50cmを超えるようになると釣り人は座布団ガレイと呼ぶ。
 
ちなみにマコガレイの日本記録は、1986年に宮城県で釣れた60cm、イシガレイは1995年に宮城県金華山沖で釣れた72cm。
 
 
造り、煮付け、唐揚げと料理は多彩だが、昔から「夏座敷とカレイとは、縁側がいい」といわれるように、縁側の肉が特にうまい。