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2014年10月23日

雑魚を食べよう

磯釣りや防波堤からの釣りで、釣り人が外道だ、雑魚だといってポイポイ捨てている魚の中にも、実は本命の魚よりおいしいものがいるのだが、意外に知らない人が多い。
 
 
たとえば磯のグレ釣りだとエサ取りで嫌われるスズメダイが好例だ。

大群で押し寄せしつこくエサを取るので、この魚が好きだという磯釣り師は皆無だが食ってみると実にうまい。
 
旬は春、それも抱卵したものが最高で、この時期には漁師でさえ取り合いするほど人気がある。
 
煮つけるのが一般的だが、新鮮なものの背越しにすると、歯ごたえといい身の甘さといい一級品だ。
 
ただ、この魚は九州では人気があって干物にされたものが「アブッテカモ」という呼び名で売られている。
 
干物なので、炙って食べると美味しいよ、というところから、こんな呼び名が生まれたのかも知れない。

同じくグレ釣りのときエサ取りとして嫌われる赤ジャコ(ネンブツダイ)もお勧めの雑魚のひとつ。
 
小さな魚なので料理が面倒だが、手間を掛けてやるだけに価値がある魚。
 
普通はウロコを取り頭を落として唐揚げにし七味を振りかけて食べると、いい酒の肴になる。

シロギスやハゼ釣りの外道によく掛かるヒイラギも嫌われ者の代表だ。
 
うるさいぐらいにハリに掛かってくるし、体の表面がぬるぬるの粘膜で覆われているためハリを外そうと魚をつかむと、手までぬるぬるになるから嫌われるのだが、ところ変われば…で南国・高知ではこの魚をニロギと呼び立派な釣りの対象魚になっているのだ。
 
針ショウガをそえて甘辛く煮つけると身離れもよく独特の風味があってうまい。
 
 
同じように土佐の高知で珍重されるのがウツボだ。
 
イシダイ釣りの外道としておなじみで、ハリに掛かったら仕掛けをぐちゃぐちゃにしてしまうので底物師の怒りをかうことが多いが、どう猛な顔つきに似合わず身が雪のように白く、うまみもあってフグの身にそっくり。
 
高知では年末になるとこの魚の値が高騰する年越し魚のひとつ。
 
大型をタタキにして食べるそうだが魚ちり風の鍋にしても美味しい。
 
かつて、友人の店でウツボとは知らず薄造りにしたものをフグだといわれて出されたことがあり、食べ終わるまでウツボとは気づかなかったことがある。
 
それほど美味しいのだ。
 
紀州ではウツボの唐揚げが土産物になるほどで、酒の肴にピッタリだ。
 
 
そのほか夜釣りでよく釣れる毒の棘をもったゴンズイも嫌われ者だが、これの蒲焼きはナマズそっくりで、見かけ以上にうまい。
 
 
キス釣りの外道によく掛かるトラハゼとかトラギスと呼ばれるクラカケトラギスも、キス以上にうまいという人が多い。
 
身にほどよく粘りがあり脂ののり方も上品で、なぜこの魚が嫌われるのかよく分からない。
 
 
ちょっと残酷かも知れないが、水族館などで南の海の魚として色鮮やかなチョウチョウウオやカゴカキダイの仲間がよく展示されているが、この魚もうまい。
 
特にチョウチョウウオが最高で、煮付けにするとこの小さな魚のどこにこれだけの脂があるのか驚くほど。

あまりに美しすぎて少し食べるのをためらってしまうのが泣き所だ。