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2014年9月25日

クロダイはどこにいるのか?

クロダイは、薄明、薄暮型の魚だといわれる。
 
薄明というのは夜明け前後、薄暮は日没の前後で、この時間帯にもっともよく活動する、つまりエサをよく食べる魚だから、薄明、薄暮型と呼ばれるのだ。
 
しかし、この時間帯以外はほとんどエサを取らないのかというと、決してそんなことはない。

落とし込み釣りでは、真っ昼間でも釣れるし、コスリ釣りや電気ウキ釣りでは、日が沈んでから入れ食いになった、という経験をした人も多いはずだ。
 
 
彼らの行動は、昼と夜とではどう変わるのか、それが分かっていればもっと釣りやすくなるはずだし、どこをどう攻めてという作戦も組み立てやすくなるはずだ。
 
そこで、彼らの行動を時間ごとに追ってみよう。 
 
薄明時といわれる夜明けの前後、まだ、周りが薄暗いこともあって彼らの行動はかなり大胆だ。
 
外向き一面にテトラが入ったような防波堤では、テトラのかけ上がりや穴の中など、かなり浅いタナでエサをあさっていることが多い。

ただ、規則正しく並べられたテトラのどのような部分で、クロダイがエサを探しているのか、これを見つけることがテトラの釣り場を攻略する鍵になる。
 
ポイントを探すときには、まず潮を見よう。
 
潮が動かず水面に浮いたゴミなどがほとんど動かない場所は最初から敬遠した方がよい。
 
潮は動かないよりよく動いた方がよい。
 
よく動く場所で何らかの障害物があって潮のヨレができるような場所、これが狙いだ。
 
たとえばきれいに並んでいるテトラが、一カ所だけずれていてそこに潮が当たり、よれている場所、あるいはぽつんと1つだけ離れて沈んでいるテトラの周り、その部分だけ強く波があたるので他よりも多くテトラをいれ補強してあるためにテトラが飛び出している場所なども好ポイントになる。
 
このほか潮の流れの変化が出やすい場所としては、波止の曲がり角や先端部なども見逃してはならない。
 
早朝の時合いは、このような場所を探し、昼間よりも浅めのタナでテトラのかけ上がりや穴の上部を攻めるようにする。
 
ケーソンを積み上げて造られた防波堤には、数mか十数mごとに必ず継ぎ目がある。
 
この継ぎ目の部分にはカニなどのエサが多いので、クロダイが好んでエサをあさる場所なのだ。
 
ただ、どの継ぎ目も好ポイントになるかというと、そうではない。
 
継ぎ目の形態によってエサの多い場所とそうでない場所が必ずできるのだ。
 
継ぎ目が密着していてほとんど隙間がない場所は、潮が通りにくいのでクロダイのエサ場としてはよくない。
 
他よりも隙間が大きく、打ち寄せる波の出入りが激しいところほど有望だ。
 
また、隙間はさほど大きくないが、その場所だけ並べてあるケーソンがずれていて段差がある場所、こういうところも潮がよれるので、好ポイントになることが多い。
 
テトラが入っていないケーソンの防波堤でも、狙うポイントは同じだが狙うタナは深くなる。
 
ケーソンの継ぎ目では中層より深いタナ、ケーソンと捨て石の境目など、際底と呼ばれる部分にクロダイがついていることが多い。
 
際底と呼ばれる波止の壁の直下のほか、昼間は捨て石の部分でもポイントを探そう。
 
狙うタナは底近くになるが、捨て石のかけ上がりの部分や捨て石と砂底の際にもよくついている。
 
波止の基礎部分になる捨て石は、テトラと同じように規則正しく積み上げられているが、ときとして大きくはみ出していたり、一部がくずれていたりする。
 
また、積み方が乱雑で大きな隙間ができているような部分も、魚にとってはかっこうの住み家だ。
 
初めて出かけた防波堤では、こんな場所を見つけるのは難しいが、何度か通ううちに分かってくる。
 
捨て石がくずれていたり、一部が飛び出しているような場所は、その部分だけ底潮が変化して流れるためやはり好ポイントになることが多い。
 
その防波堤の主とかベテランと呼ばれる人は、ほかとは違うそんな場所をよく知っているので、よく釣るのだ。
 
昼間は、こういう深い場所を攻めるのがセオリーだが、釣り人の数が少なくてクロダイがあまりスレていないような防波堤では、真っ昼間でも浅いタナで釣れる。
 
波止の壁面を攻める落とし込み釣りができるような防波堤がそうだ。
 
チヌに人為的なプレッシャーがあまりかかっていない防波堤では、壁面に付いたイガイの層で盛んにヒラを打ってエサを食うチヌの姿を見ることができる。
 
こういうケースもあるので、ケースバイケースで頭を切り替えて、チヌの居場所を探りたいものだ。