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2012年2月9日

海の万能エサ、オキアミ

世界の海には80種を超えるオキアミ類が生息しているといわれますが資源量が多くて養価も高く、十分に食料になるといわれているのが、現在、釣りエサに使われている南極オキアミなのです。
 
南氷洋を中心に生息する南極オキアミの資源量は30億トンともいわれ、巨大なクジラやアザラシ、ペンギンなどのエサになっています。
 
タンパク質のほかビタミンAとBが豊富で、うま味の成分である必須アミノ酸などは牛肉並だといわれています。
 
オキアミは分類学上はカニやエビと同じ甲殻類で形もエビそっくりですが、本当は動物性のプランクトンの仲間。
 
エビとの違いは、エラが体の外にあって浮遊生活をすることと胸の部分に発光器があり蛍光色を発するのが特徴です。
 
主食にしているのは植物性のプランクトンで、昼間は水深30~100mの深い場所に潜んでいますが、夜になると集団で水面近くに浮上しエサを食べるといわれています。
 
南極の海は植物性プランクトンの宝庫といわれており、このようなエサがあるから膨大なオキアミという資源が生まれたのでしょうね。
 
南極オキアミの寿命は約6年だといわれています。最大でも体長が約6cm、重さも2g程度です。
 
ちなみに釣りエサに使われるオキアミのサイズは、Sが4cm以下、Mは4~5cm、5cm以上がLと決められています。
 
もともとは貴重なタンパク源として利用出来ないかと政府がお金を出して遥か南氷洋まで船団を出し取り始めたのですが、オキアミはプロテアーゼという消化酵素を持っていて、自己消化(黒変)起こすのが早く、そのとき臭いが発生するため余り広くは利用されなかったのです。
 
現在、日本で消費されるオキアミの量は年間3万トンぐらいですが、そのうちの60%が釣りエサに使われています。残りの40%が養殖魚の色揚げ(マダイや高級金魚など赤の発色をよくするための飼料)に使われたり、食用ではエビせんべいやインスタント食品の天ぷらのエビなどに使われています。
 
オキアミには、白系と赤系がありますね。釣りエサ用には、もっぱら白系が好まれるようですが、紀州では、マダイ釣りのときに抱卵して赤くなったオキアミの方が食いがいいといって、好んで使う船長がいます。
 
この抱卵オキアミは、チヌも好むといわれますが、本当のところはどうなんでしょうか、興味がある方は一度試されてみてはいかがでしょう。
 
もうひとつ、自己消化で黒くなったオキアミは食いが落ちるといわれていますが、これを防ぐ方法を紹介しておきましょう。
 
一番大切なのは、直射日光に当てないことです。これを防ぐために蓋つきのエサバッカンを使って下さい。
 
ふたつ目は集魚材を混ぜるとき、真水を使うと変色が早くなるのでかならず海水を使うことです。あとはなるべく解凍するのを遅らすことでしょうね。よく冷えているときは、自己消化も遅くなりますから。