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釣魚図鑑

カタクチイワシ

ニシン目 カタクチイワシ科

日本各地の沿岸で見られる小型のイワシ。大きな群れを作って沿岸の表層を回遊する。沿岸を好み、主にカイアシ類などの動物性プランクトンを丸々吸い込んでエラの鰓耙(さいは:エラについている棘のこと)で濾過しながら食べている。カタクチイワシの産卵期は、1年を通してだが春から秋が比較的多く、1度の産卵で2000~60000万粒を抱卵する。孵化した稚魚は急速に成長するが、寿命は2~3年のみ。小魚を主食としている大型魚類たちに食べられてしまうこともしばしばあるが、繁殖力が高いため個体数を維持できている。釣りを行う際は、群れの回遊があれば初心者でもサビキでの数釣りが楽しめる。オキアミなどを撒いて寄せるのが一般的。ベテランには釣りのメインターゲットというよりも、ヒラメやカツオ、メバルなどを釣るための活エサとして馴染み深い。釣期については通年だが、沿岸を群れで回遊している5月~11月が特によく釣れる。日本において最も漁獲量の多い魚で、稚魚であるシラスの時期から成魚まで日本の食卓にはよく並ぶ魚である。

形態

体形は細長く、やや円筒形。目が鼻先に寄っており、口も大きいので、口を開けると目の後ろ側まで開くことや、吻(ふん:くちのまわり)が突出し、下あごが上あごより短い。体色は背側が濃い青色、腹側は銀白色をしている。このことから、別名で「セグロイワシ」とも言われている。イワシの中では最も小さい種類で、5ヶ月~1年で成熟するが成魚でも10cm~15cm程にしか大きくならない。カタクチイワシの鱗は大きいが薄く、剥がれやすいので、水揚げされた時にはすでに鱗がほとんど体から剥がれてしまっている個体も少なくない。カタクチイワシのこのような特徴は、非常に独特なため、マイワシやウルメイワシともすぐに見分けることができる。また、小サバともよく似ているが、小サバには背中に虫食い斑があり、カタクチイワシにはないので、その点で両者を区別することができる。

食味

稚魚のカタクチイワシはシラス干し(ちりめん)の原料で、煮干しや釜揚げなどの加工品として馴染み深い。稚魚はカルシウムや鉄、ビタミンA、亜鉛、ビタミンB1、カリウムなどを豊富に含有するので、健康にも良い。鮮魚もたいへん美味で、手開きで刺し身、天ぷら、煮付けなどどのような料理にしても美味しい。骨は柔らかく、やや赤みがかった身で熱を通しても硬くならないので、調理しやすい。内臓は苦くはあるが、味に深みが出るので料理に利用するのも良い。新鮮なものは丸ごと(鮮度が落ちているものは内蔵を取って)塩をまぶし、1日熟成させてから水気を切ってローリエなどで香り付けしたアンチョビにして保管するのもよい。カタクチイワシはなめろうや、アヒージョなど、和風・洋風気にせずに様々な料理に合う。目が赤くなっている個体は鮮度が落ちているので、身が硬くてしっかりしている個体を選ぶようにすると良い 。

釣種

釣り船,防波堤,海釣り公園

釣場

沖合,内湾,防波堤

生息域

南日本,北日本,日本海,瀬戸内海,東シナ海 ,琉球列島