

福島県以北の太平洋岸と日本海やオホーツク海、東シナ海に分布する。若狭や但馬地方ではエテガレイの呼び名でおなじみ。水深100m~250mの砂泥底に生息する。多毛類や甲殻類、小魚などを捕食する肉食性である。カレイの仲間では珍しく、浮遊性のある獲物を好んで捕食する。産卵期は地域によって若干のズレがあるが、だいたいが2月~7月頃である。漁獲量は比較的多いので、市場でも安価で取引される。しかし、関東では鮮魚の状態で出回ることはなく、加工された状態で売られている。北海道などでは沖釣りのターゲットとしても人気がある。漁では底引き網などで漁獲される事が多い。
体は細長くて薄く、スリムな体型である。湾曲は少ない。大きな口はとがり、眼が口の近くにある。また下アゴが突出しているため受け口になっている。体長は40cmほどのものが一般的。眼がある方の体色は茶褐色で、ない方の体色は白い。また、縁側の部分は白っぽいが透明感もある。ソウハチはカレイの仲間であるので、両眼は右側に寄っているが、より方が完全ではなく表と裏の境目にあり、眼がない側からも片目が見える位置に存在するのが特徴である。歯はとても発達していて鋭い。また眼の上には鱗をもたない。ヌメリが強いのもソウハチの特徴の一つである。
独特の臭いがあるので生食や煮付けなどは向かない。もし煮付けで食す場合は、生姜などを一緒に煮付けて濃い目に甘辛く煮るのが好ましい。特に皮目や身に臭みがある。そのため主に干物に加工される。干物に加工されたものを焼いて食べるのが一般的で、この調理法であると香ばしい匂いが楽しめる。塩焼きでも下処理(ヌメリをしっかりと落とし、余分な水分を飛ばす)をしっかりと行えば、あまり臭みを感じることなく食べられるのでお勧め。身がやや水っぽいので煮付けよりは塩焼きのほうが好まれる傾向にある。また、卵巣は非常に美味であるので捨てずに一緒に調理する。旬は晩秋~冬頃。鮮度の落ちも早いので注意が必要。しかし、独特の味わいを好むソウハチファンは少なくない。
釣り船,ボート
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北日本,日本海,東シナ海 ,オホーツク海