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2013年2月14日

黒鯛道28 「冬場の落とし込み釣り」その2

その当時の神戸七防は、朝、夜明け前に出船して昼前に帰船するというものでした。当然真冬ですので、海上の体感温度は0度を下回ることも度々ありました。そうなると指がかじかんでエサの地エビが針につけられないといった経験がなんどかありました。
 
それを乗り越えて数年も通うと、いろいろなことが見えてきました。当時は水温が9度以下になるとチヌは口を使わない、などと言われていましたが吹雪の中、水温がそれ以下を指していましたがイワガニのエサを引き込みアタリで上がってきたのは年無しでした。
 
冬場は活性が上がらないので重いオモリでタナを狙ってもチヌは食わないとも言われていましたが、七防の白灯台手前の階段で5Bをつけて地エビをエサに3ヒロぐらいから大きく引き込みのアタリでチヌが釣れました。
 
状況次第でそれまでの落とし込み釣りの常識が変わるのだという強い信念が生まれたのも、冬場の落とし込み釣りを何年間も続けたおかげでした。
 
他の釣り人が常識として狙わないポイントやタナ、釣り方を可能性を信じてあらゆるチャレンジをするという神戸・黒鯛人精神はここから生まれました。
 
釣り方に関しては、目印とヘチ釣りを状況に応じて使い分けるというスタイルもこの時から始めていました。他の落とし込み師が釣れない時に一枚のチヌを釣り上げるという目標を立てたとき、人と同じことをしても結果はついてこないという必然を理解していました。
 
特にヘチ釣りが持つポテンシャルの一つである自在なタナ釣りは、私の釣りの可能性を広げてくれました。冬場の釣りの特徴でもある底釣りは,それまでの3ヒロ程度ぐらいを探る前打ち釣りとは違い、9ヒロ近くの底を冬だけではなく、春から初夏にかけて狙う釣り方もあるということを教えてくれたのでした。
 
次回は 黒鯛道29 「冬場の落とし込み釣り」その3 を予定しています。