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釣魚図鑑

ゴンズイ

ナマズ目 ゴンズイ科

本州修部以南、沿岸の岩礁域やその周囲の砂地に棲む。幼魚は「ゴンズイ玉」と呼ばれる密集群を作る。背ビレと胸ビレの3本の棘に毒腺があるので要注意が必要であり、死後も毒の効力は持続する。夜行性だが雨や曇りの日は日中でも釣れてくる。夜になると活発になり、甲殻類や魚卵を捕食する肉食性の魚である。産卵期は初夏で、メスが一度に200~600粒程の卵を産み、オスがその卵を保護をする。卵が孵化した後も稚魚をオスが守る。胸ビレの棘と骨をこすり合わせて音を出すという特有な習性も持つ。専門で狙う人は少なく外道扱いであるが釣りで狙う際は、夜釣りがメイン。産卵のために浅場に移動してくる夏が狙い目。市場に出回ることがほとんどないが、食味は抜群に良い。

形態

体は円筒形で細長く、頭部や胴体は丸みを帯びているが、尾に近づくにつれ側扁する。体色は茶~焦げ茶で体側に2本の黄色縦線が走るが、年を取ると不明瞭になる。4対・8本の口ひげがある。ナマズの仲間であるので体に鱗はなく、粘液で覆われているのでヌルヌルとしている。背ビレと両胸ビレには毒素をもった棘があるので扱う際は注意が必要である。体長は15~25cm程にまで達する。幼魚のときは特有のフェロモンを出して「ゴンズイ玉」と呼ばれる群れを成す。

食味

身は柔らかく淡白でクセがない。よく脂がのってかなりおいしい。産地で喜ばれ汁物にする例が多いが蒲焼や煮付けもいける。体がヌルヌルしているのでこのヌメリは塩で良く揉んで落とす。味噌汁にする場合は、皮は剥がさずそのまま入れることで皮のプルプルとした食感も味わえるのでお勧め。汁物は毒棘をしっかりと処理した頭部ごといれて作るのが良い。蒲焼きに調理すると、皮目にウナギのような風味を感じられる。またゴンズイは身や皮だけでなく、肝も非常に美味である。塩漬けにしてご飯の上にのせて食べるのが超絶品。パスタ等のアレンジにも肝は大活躍する。

背ビレと両胸ビレにある3本の毒棘は強大で刺されると、火傷のような強い痛みに襲われ、刺された箇所が腫れ上がる。また毒棘は非常に鋭いので布などの上からでも刺される。刺されるのが2回目以上の人はアナフィラキシーショックを起こす場合もあり、命の危険もある。ゴンズイが死んでも毒はなくならない。しかしタンパク毒であるため60℃以上の加熱調理により無害になる。そのため万が一刺された場合は、幹部を火傷しない程度のお湯に浸すのが効果的である。毒棘は、はじめにハサミでカットするという方法で処理を行う。切り取った毒棘は海に捨てるか、新聞紙などにくるんで捨てるようにする。

釣種

投げ,防波堤,海釣り公園,筏・カセ,ボート

釣場

内湾,砂地,岩礁,防波堤,河口

生息域

南日本,日本海,瀬戸内海,東シナ海 ,琉球列島